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[Final Cut Pro] プロジェクトをシネマスコープなどのアスペクト比に変更してみよう!

一眼レフやミラーレス機で撮影された映像は16:9のアスペクト比が使われていますが、映画館などで見られるような16:9より細長いアスペクト比にしてみたい!と考える方はいませんか?

映画で使われるアスペクト比は様々ありますが、中でも「映画っぽさ」が感じられるものが2.35:1のシネマスコープ(CinemaScope)です。

シネスコとも呼ばれる、このシネマスコープのアスペクト比は「映像の全体的なイメージを変えることが出来るアスペクト比(Aspect Ratio)。その種類と歴史を見てみよう。」の記事でも紹介されているように、元々特殊加工されたアナモフィックレンズを使ってワイドスクリーンを演出しています。

しかし「シネマスコープっぽさ」を出すのであれば16:9のアスペクト比で撮影された素材を使って編集することも可能で、Premiere ProDaVinci Resolveといった編集アプリで再現することも出来ます。

クロップを使ったり、編集前のプロジェクト設定で2.35:1のアスペクト比での変更が主流ですが、Final Cut Proではエフェクトから簡単に追加できるようになっています。

レターボックスを使用する

Apple Final Cut Proではシネマスコープなどのアスペクト比に変えられる「レターボックス(Letterbox)」というエフェクトが用意されています。

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画面中央にあるエフェクトアイコンからエフェクトブラウザを表示させ、検索画面から「レターボックス」を入力するか、「ビデオ」内にある「スタイライズ」の項目から「レターボックス」のエフェクトを適用したいクリップにドラッグ・アンド・ドロップします。

デフォルトでは1.85:1(ビスタビジョン)になっているため、16:9の素材だとあまり変化が感じられませんが、ビデオインスペクタ内の「レターボックス」、「Aspect Ratio」の項目から「2.35.1」に変更すると良いでしょう。

16:9と2.35:1の比較がこちら。

注意する点としては編集時にアスペクト比を変更すると多くの情報を失ってしまうため、ワイドスクリーンを想定している場合は撮影時に上下切り取っても問題ないようにフレーミングするようにしましょう。

Offsetを使用して微調整する

上下を切り取ることで被写体がフレームに収まらない場合があります。その際は「Offset(オフセット)」の項目からクリップ上下の位置を調整すれば問題ありません。

なお、設定したアスペクト比をベースにアスペクト比をカスタマイズしたい場合は「Border Size」の数値を変更すれば、より細くできます。

クロップでも代用できる

レターボックスのエフェクトは「クロップ」を使っても同じように作れます。

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ビデオインスペクタ内にある「クロップ」のオプションを展開させ、上下の数値をそれぞれ「132.0px」に変更すると2.35:1のアスペクト比になります。こちらの方法だとオフセットが利用できないので注意しましょう。

クリップが重なっている場合は注意しよう

インタビュー映像とBロールのように同じタイミングでクリップが重なっている状態でレターボックスまたはクロップを適用すると、背面にあるクリップが現れてしまいます。

この場合は背面のクリップにも同じようにエフェクトを追加するか、右クリックの「オーディオを切り離す」を使ってビデオとオーディオを分離した後で、ビデオを右クリックして「無効」を選択して非表示にすると良いでしょう。

プロジェクト全体に反映させる

Premiere Proだと調整レイヤーが用意されているので、各クリップに影響を与えずにまとめてシネマスコープに出来ますが、Final Cut Proでは残念ながらそのツールが用意されていません。

そのため、プロジェクト全体に反映させたい場合はレターボックスとして書き出されたPNG形式の画像を配置するか、全てのクリップを選択して右クリックの「新規複合クリップ」を選択してグループ化したクリップに適用させましょう。

今回のアスペクト比の変更は簡単にシネマティックまたはフィルムルックに出来るテクニックの一つです。自主映画やミュージックビデオなどによく使われるので、ぜひFinal Cut Proでも活用してみてくださいね!

ちなみにPNG形式の素材を探している方は、こちらの記事にあるダウンロードリンクから入手してみてください!

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(MIKIO)

MIKIO

小学生から映像制作に興味を持ち、15歳の頃に部活のメンバーと自主映画を制作。後にフィリピン、セブ島に移って現地や海外の企業向けにTVCM、VPといったコマーシャル制作を提供。現在は帰国し、福岡で映像制作などをしています。主に撮影や編集を得意ですが、案件によってはディレクターやプロデューサー行うこともあります。

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