[Motion] キーフレームエディタを活用してイージングを調整してみよう!
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Appleが販売しているデジタルコンポジットソフトウェアのMotionはAdobe After Effectsと同じように映像を合成したり、モーショングラフィックスを作ることが出来ます。
キュリオシーンではそんなMotionのビヘイビアの使い方やキーフレームの追加方法など基本操作を紹介してきましたが、アニメーションにイージング(Easing)を加えることでより自然な動きかつ、クオリティの高いモーショングラフィックスを作成可能です。
イージングについてはAfter Effectsの「イージング(Easing)を使用して、自然なアニメーションにしてみよう!」で詳しく説明していますが、簡単言えば「ゆっくり加速し、ゆっくり減速する」動きを追加するテクニックです。
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自然界では常に一定の速度で動く物体は存在せず、必ず加速と減速を行います。しかし、MotionやAfter Effectsのキーフレームなどを使ってアニメーションを作る際、デフォルトでは一定速度であるリニア補間(Linear Interpolation)で作成されるため、自然な動きになるようにスプライン補間(Spline Interpolation)に変換するイージングが必要になります。
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After Effectsではグラフエディタを活用してイージングを細かく設定することが出来ますが、Apple Motionでも同じ機能としてキーフレームエディタ(Keyframe Editor)搭載されています。
Motionでのキーフレームエディタ
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今回イージングを加えるプロジェクトは下のようなアニメーションです。イメージマスクを使った正方形のオブジェクトが回転しながら右側に動くというもの。
上はキーフレームを使ってアニメーションを作っています。イージングを加えていないリニア補間で作成されているため、速度が一定であまり自然ではありません。
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キーフレームエディタを表示させるにはタイムラインの右上にある3つのキーフレームアイコンをクリックします。
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調整したいオブジェクトをタイムラインから選択するとキーフレームに沿ったグラフが表示されるようになります。今回のプロジェクトでは位置と回転を使用しているので、位置(X,Y,Z軸)と回転(Z軸)のパラメータを見つけることができます。
直線状とベジェの切り替え
パラメータによってはキーフレームを追加する時点でイージングが加えられている場合があります。グラフの形が直線であれば一定速度のリニア補間となりますが、カーブになっていればイージングされているスプライン補間になっています。
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Apple Motionではリニア補間のことを「直線状」、スプライン補間は「ベジェ」と呼ばれています。
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この直線状とベジェの切替方法は主に2つの方法があります。1つは変更を行いたいキーフレームを選択して右クリックし、「補間」から「直線状」または「ベジェ」を選択します。
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ベジェに変更するとベジェハンドルが現れるので、ハンドルを動かすことでグラフを調整できるようになります。
もう1つの方法は変更を行いたいキーフレームを選択して「Commandキー」を押しながらキーフレームをドラッグするとベジェハンドルが現れます。
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グラフを直線状に戻したい場合は「Commandキー」を押しながらキーフレームをクリックすれば変更されます。
グラフの表示・非表示
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タイムラインでオブジェクトを選択するとキーフレームが設定されたパラメータのグラフが全て表示されます。
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もちろんこのままでも編集は可能ですが、グラフがあまりにも多いと調整しづらい場合もあるので、パラメータの横にあるチェックを外すことで表示と非表示を行えます。
グラフの編集
After Effectsでは速度グラフ、値グラフの2つのエディタが用意されていますが、Motionではこの2つが組み合わさったグラフとなっています。
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ベジェハンドルを上下または左右に動かすことで、スピードやアニメーションの動きなどを調整できます。
回転のキーフレームのグラフも編集して出来上がったアニメーションが上のもの。最初に作ったものと比べて、面白い動きになりました。グラフは下のようになっています。
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After Effectsに比べるとMotionのキーフレームエディタは少々クセがありますが、ほぼ同じような感覚でイージングを加えることが出来ます。より複雑な動きを追加したい場合はキーフレームを増やすなどしてアニメーションを作っていくと良いでしょう。
(MIKIO)