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モーショングラフィックスからVFXまで!Apple Motion 5ってどんなアプリなの?

映像作品をより見た目を良くしたいのであれば、テキストやシェイプなどを使ったモーショングラフィックスや実写と合成するVFX(視覚効果)を加えるというのも一つの手です。

Premiere Proなどの編集アプリで作成することも可能ですが、機能などが限られてしまうので、一般的にはAfter Effectsのようなデジタルコンポジットに特化したアプリケーションが使われることがほとんどです。

デジタルコンポジット(デジタル合成)を得意とするアプリケーションはAfter Effectsの他、Foundry Nuke、Blackmagic Design Fusionなど価格や使えるツールによって様々あります。

キュリオシーンでも紹介しているAdobe After Effectsはプロが多く使うアプリケーションではあるものの、単体プランでも月額2,480円する上に機能がとにかく多いので、使いこなせるか不安になる方もいるかもしれません。

そんな方にオススメしたいのがAppleが提供するMotion 5(モーション5)というアプリケーションです。

Apple Motionとは?

MotionはAppleによって2004年に初めて登場したデジタルコンポジットソフトウェアアプリケーション。

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最初のバージョンであるMotion 1から2までは一つのアプリとして販売されていましたが、2007年にFinal Cut ProやCompressor、DVD Studio Proなどのプロ向けアプリをパッケージ化したFinal Cut Studio Suite 2に同封されるようになりました。

しかし、2011年にFinal Cut Proが提供されるようになると、MotionはApp Storeで個別販売されるようになってしまい、現在は6,100円App Storeにて購入することが出来ます。

Motion 5はAfter Effectsと同じようにキーフレームを使ってアニメーションを作成することが可能ですが、それをより直感的に操作できる「ビヘイビア(Behaviors)」という機能が搭載されているので、非常にスピーディーにモーショングラフィックスなどが作れます。

加えてオブジェクトのプロパティをすぐに表示できるHUDや作成済みのパーティクルやタイトルアニメーションなどが揃っていることから、初心者にも優しい作りになっているのが特長です。

また、Final Cut Proとの相性も良いので、Final Cut Proで編集する方にはオススメですが、After Effectsはエフェクトやプラグイン、ツールの種類が圧倒的に豊富なので、人によっては物足りなく感じてしまうかもしれません。

Apple Motionは誰にオススメ?

将来的にモーショングラフィックスなどをいっぱい作りたいけれど、今はお金をあまりかけたくない方や、映像制作の初心者にはApple Motion 5が良い選択になるかもしれません。

タイトルアニメーションやクロマキー合成は出来るので、劇場映画やTVCMレベルのコマーシャルでなければ十分必要な機能が備わっていると思います。After Effectsに比べてレンダリング速度も速いので、サクサクと作りたい方にはApple Motionが最適なアプリになると思います。

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アプリの画面

Motion 5を開くとこのような画面になります。見た目はAfter Effectsにある程度似ていますが、注意する点としてレイヤーとタイムラインが分離されているということ。

After Effectsであればシェイプやテキストなどのオブジェクトがレイヤーとしてタイムラインに表示されていますが、Motionの場合だとレイヤーの一覧が「レイヤー」のタブに、キーフレーム操作や長さの調整は「タイムライン」に、そしてプロパティの設定は「インスペクタ」で行う必要があります。

Final Cut Proを使ったことがある人でも少しわかりづらく感じてしまう可能性があるので、この画面や操作に慣れるのにしばらく時間がかかるかもしれません。

筆者はずっとAfter Effectsを使っているので今回Motionを触るのは初めてでしたが、操作は違うものの出来ることは大体同じなので、30分程度で下のようなモーショングラフィックスを作ることが出来ました。

こちらで使用したツールは主にテキストとシェイプ、イメージマスクやキーフレーム、カメラ、そしてリプリケータなどです。ここでは全て紹介できないので、また別の機会にMotion 5の使い方を詳しく紹介したいと思います。

残念ながらMotion 5はFinal Cut Proと違ってトライアル期間がありませんが、他のアプリなどと比較して、導入を検討してみてくださいね!

(MIKIO)

MIKIO

小学生から映像制作に興味を持ち、15歳の頃に部活のメンバーと自主映画を制作。後にフィリピン、セブ島に移って現地や海外の企業向けにTVCM、VPといったコマーシャル制作を提供。現在は帰国し、福岡で映像制作などをしています。主に撮影や編集を得意ですが、案件によってはディレクターやプロデューサー行うこともあります。

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