プリプロダクション映像ハック

コマーシャルのアイディアはどこから探す?参考に出来るかもしれない5つの方法

映画とコマーシャルはプリプロダクションやプロダクション、ポストプロダクションといった映像制作のプロセスは同じですが、映画は物語にフォーカスを当てるのに対して、コマーシャルは商品やサービスへの購買意欲や会社への関心を与える必要があるため、目的が少し変わってきます。

以前、キュリオシーンでは自主映画などの製作を考えている方に、自分でストーリーのインスピレーションを見つける方法を紹介しましたが、今回はコマーシャル製作を行う際にインスピレーションやアイディアを探す方法を紹介したいと思います。

コマーシャル映像というと、テレビCMやFacebook、YouTube向けのバイラル動画、ウェブサイトに展開する会社案内のVP、社員研修などで使用する社内向け説明動画など種類が幅広く、予算や撮影の規模、クオリティもまちまちになってきます。

またコマーシャル製作のコンセプトを作るのも大手であれば広告代理店、小さい規模のものであればディレクターが全体的なコンセプトや脚本を考える必要があります。

顧客に会社の関心または商品への購買意欲を出す必要があるため、初めてコマーシャルを作る方アイディアやインスピレーションをどこから探すべきかと迷ってしまいますが、映画と同じ様に色々なところから見つけることが出来ます。

1. ヒアリングを行う

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コマーシャル製作に関わった以上はクライアントの事を良く知る必要があります。

もし商品であればその特徴や価格、VP映像であればその企業の歴史や事業内容などの情報が必要になってきます。しかし、数多い情報を把握するのは到底難しく、限られた尺の中で全て入れるのも現実的ではありません。

そんな時はクライアントとのヒアリングを行うのがベストです。クライアントが希望する映像の尺やイメージ、予算などの情報を元にクライアントの要望と製作者が現実的に製作可能なラインになるようにする必要があります。細かいことも色々出てくるので、わからない事はクライアントに質問するのも良い方法です。

2. ウェブサイトやパンフレットを見てみる

ヒアリングを通して手に入れた情報はまだ足りない場合があります。その時はクライアントのウェブサイトやパンフレットを確認することをオススメします。

コマーシャルにナレーションなどを含める事になると、言葉を慎重に選ぶ必要が出てきます。ウェブサイトやパンフレットにある文章を参考にすることで、マーケティングでの統一感が出てくるだけではなく、全体的なイメージを掴みやすくなると思います。

3. 過去のコマーシャルを参考にしてみる

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もしクライアントがこれまでに制作したコマーシャル映像があれば、一度確認してみるのも良いと思います。

ヒアリングを行う際に過去のコマーシャルと同じ様な雰囲気で作る必要があるのかどうか、またクオリティを見ることで予算感のアイディアが出てくると思います。クライアントによっては部署によって制作会社を変えることもあるので、「過去のコマーシャルと同じ様に作ってください」と言われたら、挑戦的になってしまいますが、実現可能な範囲で提案すると良いでしょう。

4. 競合他社をリサーチしてみる

クライアントの競合他社のウェブサイトやコマーシャル映像をリサーチしてみるというのも一つオススメな方法です。競合であれば「こういうアプローチもあるのか・・」といった別の視点を見ることが出来るため。

またクライアントを説得する比較としても利用することが出来ます。「A社ではこの様な演出でしたが、御社ではXXの演出で・・」のように比較させることで検討材料にもなります。

5. 気に入っている映像のアイディアを取り入れてみる

コマーシャル製作も結局はクリエイティブなので、一から全てを作る方法もあれば、映画や他のコマーシャルからインスピレーションを貰って、自身のプロジェクトに取り入れるということも出来ます。

100%他の映像作品を真似るという訳ではありませんが、気に入っている映画のショットを参考にしたり、他のコマーシャルのカメラワークや編集などの一部の演出を実際に入れてみるというのも良いでしょう。

実際に映画のパロディーやオマージュを導入しているコマーシャルも多く存在しています。こちらは元ネタの利権関係をしっかり処理する必要がありますが、予算があるのであればパロディーやオマージュを使った作品にするのも面白いかもしれません。

 

同じ映像制作でもコマーシャルと映画製作とは若干の違いがあります。マーケティング等のノウハウも出てくるので、最初はどうすればよいか迷うかもしれませんが、クライアントの情報を多く収集し、すでにYouTubeなどで上がっているコマーシャルを参考にしてアイディアを出してみると良いかもしれませんよ!

 

(MIKIO)

Photos: Štefan Štefančík,Piotr Wilk,Caspar Rubin,rawpixel,Jake Hills

MIKIO

小学生から映像制作に興味を持ち、15歳の頃に部活のメンバーと自主映画を制作。後にフィリピン、セブ島に移って現地や海外の企業向けにTVCM、VPといったコマーシャル制作を提供。現在は帰国し、福岡で映像制作などをしています。主に撮影や編集を得意ですが、案件によってはディレクターやプロデューサー行うこともあります。

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