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[Premiere Pro] 新しいバージョンで作成されたプロジェクトファイルを古いバージョンで開く方法

AdobeのCreative Cloudは新しい機能が使えるようになるアップデートが毎年行われています。

その新機能を早速使いたい!という方は最新版にアップデートをかけることをオススメしますが、バージョンが変わったことによって、それまで使えていた機能が使用できなくなったり、最悪プロジェクトファイルが開けなくなる場合があるので、出来れば安定したバージョンを使いたいと考えているかたもいると思います。

また自分は旧バージョンを使用していても、他の人から渡されるプロジェクトが新バージョンになっていてプロジェクトの確認が出来ない・・・なんていう事もあったりします。

CC2018からCC2019へのアップグレードは簡単に行えるのですが、その逆であるダウングレード出来るオプションは残念ながらPremiere Proには搭載されていません。しかし、ある裏技を使用すれば新バージョンのプロジェクトファイルを旧バージョンでも開けるようになるということはご存知だったでしょうか?

今回参考にしたのはScobyさんによる動画いくつか補足も加えて今回のチュートリアルで紹介したいと思います。

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まずは旧バージョンへダウングレードを行いたいプロジェクトファイルを複製して、複製したファイルをわかりやすく名称変更をします。複製する理由はメインのプロジェクトファイルをいじると少し危険なので、バックアップを行うために複製しました。

コピーされたプロジェクトファイルは拡張子をPremiere Proのプロジェクトファイル、「.prproj」から「.zip」に変更します。

Zipファイルをダブルクリックして解凍して、特にアイコンのないファイルが現れるので、メモ帳などのテキストエディタを使用してファイルを開きましょう。ちなみに先程作成されたZipファイルは削除しても問題ありません。

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筆者はプログラミング向けのテキストエディタ、Sublime Textというのを使用していますが、どのテキストエディタで開いてもこの様な文字列が現れるはずです。またこのファイルはプロジェクトによってはかなり重いかもしれないので、読み込みに時間がかかる可能性があります。

ここで変更する必要があるエリアは4行目にある「Version=“##”」と書かれた数字の部分になります。使用しているバージョンによって番号が変わっている場合がありますが、ここを数字を「1」に変更しましょう。

変更が完了したら、ファイルを保存してテキストエディタを閉じます。

今度は変更済みのファイルをZip形式に変換しなくてはいけないのですが、ここで注意しなくては行けないのは通常のZip形式ではなく、Gzip形式にしなくてはいけません。そのためGzipに対応した圧縮アプリを用意する必要があります。

筆者はmacOSを使用しているので、こちらのチュートリアルではフリーソフトの「Keka」を利用しました。Windowsの場合は「7-Zip」といったアプリを使用すると良いでしょう。

Kekaのサイトにアクセスして、「Download」のボタンよりファイルをダウンロードします。

展開するとFinderが開くので、Kekaのアプリをアプリケーションのフォルダーに移動させ、アプリを開きます。

右上にあるドロップダウンメニューから「GZIP」を選択して、先程編集したファイルをドラッグ・アンド・ドロップします。

名前変更のウィンドウが現れるので名前を追加し、「圧縮」のボタンをクリックします。

すると保存先にGzip形式のファイルが完成するので、これをまた拡張子を「.zip」からPremiere Proのプロジェクトファイルである「.prproj」に変更します。

最後はそのプロジェクトファイルを旧バージョンのPremiere Proで開きましょう。バージョンアップのメッセージが現れるので、それに従ってプロジェクトファイルをアップグレードします。

各メディアのリンクに違いがなければ問題なく開けますが、もしメディアオフラインになった場合は、「メディアのリンク」のツールを使用して対応すれば良いでしょう。

Windowsで7-ZipによるGzip圧縮は今回のチュートリアルでは割愛させていただきます。こちらのサイトなどだと参考になると思うので、Windowsを使用する方は合わせて読んでおくと良いでしょう。

ダウングレードのプロセスは少々面倒だったり、かなり古いバージョンのPremiere Proで開こうとするとエフェクト等が対応していない場合があるので注意が必要です。でも1つ2つ前のバージョンであれば問題なく開けると思うので、ダウングレードが必要な方はぜひ参考にしていただけると嬉しいです。

 

(MIKIO)

MIKIO

小学生から映像制作に興味を持ち、15歳の頃に部活のメンバーと自主映画を制作。後にフィリピン、セブ島に移って現地や海外の企業向けにTVCM、VPといったコマーシャル制作を提供。現在は帰国し、福岡で映像制作などをしています。主に撮影や編集を得意ですが、案件によってはディレクターやプロデューサー行うこともあります。

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