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[Final Cut Pro] カラーグレーディングプリセットからお好みの色をクリップに追加してみよう!

Final Cut ProのVer. 10.6.6ではiPad版のFinal Cut Proから引き続きパソコンでもプロジェクトの編集ができるように共通するツールやエフェクトが用意されており、色補正を行う「カラー調整」と「カラーグレーディングプリセット」もそれに当てはまります。

色補正やカラーグレーディングについてはキュリオシーンでも度々紹介していますが、操作するパラメータが多く、なかなかイメージ通りの色味にならない事もあります。

カラー調整」エフェクトが追加されたことで、より簡単に色補正ができるようになったものの、可能であればプリセット(テンプレート)から選びたい!という方にはエフェクトブラウザにある「カラーグレーディングプリセット」を活用すると良いでしょう。

カラーグレーディングプリセット

このカラーグレーディングプリセットはFinal Cut ProのVer.10.6.6から追加されたエフェクトで、カラー調整によって事前に作成されたカラーグレーディングがテンプレートとして用意されています。

今回のアップデートまではカラーボードで作成された「カラープリセット」があったのですが、それが「カラーグレーディングプリセット」に置き換えられる形となりました。

カラーグレーディングプリセットを適用するにはエフェクトブラウザを開き、「カラーグレーディングプリセット」の中にあるエフェクトをクリップにドラッグ・アンド・ドロップして追加できます。

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また、エフェクトはマウスオーバーすると適用後のクリップのプレビューも行えるので、追加前に確認しておくのもおすすめです。

エフェクトの編集

今回は夕日と海のクリップにエフェクトを適用します。青とオレンジの色味をいい感じにしたいので、「シアン / 黒(暖かいハイライト)」のプリセットをクリップに追加しました。上のクリップは適用前のもの。

カラーグレーディングプリセットを適用したものは筆者のイメージ通り青とオレンジがより強調され、よりドラマチックな雰囲気となりました。

追加したカラーグレーディングプリセットは「カラー調整」のエフェクトとして表示されており、カラーインスペクタのアイコンをクリックすることで、カラーグレーディングの微調整を行えます。

色や明るさが強すぎる場合はカラー調整の各パラメータを操作すると良いでしょう。プリセットを適用したものはパッと見いい感じではあるものの、波形で確認してみるとハイライトの部分が100 IREを超えているので、明るすぎる状態になっています。

下は100 IRE以下に収まるように露出、ブライトネスとハイライトを操作したもの。元のものに比べると明るさが下がったものの、白飛びを防ぐことができるのでカラーグレーディングプリセットの追加後に波形(RGBオーバーレイ)などを確認しながら微調整を行うと良いでしょう。

カラー調整の使い方については「カラー調整を使ってより簡単にクリップの色補正を行ってみよう!」で詳しく説明しているので、合わせて読んでみてください。

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作成したカラー調整を別のクリップにも適用する

調整したカラーグレーディングプリセットを別のクリップにも適用するには「パラメータをペースト」を使うと良いでしょう。

エフェクト適用済みのクリップをタイムライン上でコピー(Command + C)し、ペースト先のクリップを「Commad + Shift + V」または上部メニューの「編集」、「パラメータをペースト」を選択します。

コピー元のクリップに変形や他のエフェクトなどが追加されている場合は、それらも適用されてしまうので「カラー調整」のみにチェックを入れ、「ペースト」をクリックしましょう。

クリップによって明るさや色合いなどが変わるので、エフェクトをペーストした後は必要に応じて波形などを確認しながら、微調整を行うようにしてください。

この「パラメータをペースト」については「クリップに適用したエフェクトをコピーしたり、まとめて反映する方法とは?」で詳しく紹介しているので、こちらも合わせてチェックしてみると良いかもしれません。

筆者的にカラーグレーディングプリセットはこれまでのFinal Cut Proに搭載されていたカラープリセットに比べてより自然な色味になっていると感じています。一から色補正やカラーグレーディングはしたくないけれど、映画っぽくしてみたいという方におすすめです。

(MIKIO)

MIKIO

小学生から映像制作に興味を持ち、15歳の頃に部活のメンバーと自主映画を制作。後にフィリピン、セブ島に移って現地や海外の企業向けにTVCM、VPといったコマーシャル制作を提供。現在は帰国し、福岡で映像制作などをしています。主に撮影や編集を得意ですが、案件によってはディレクターやプロデューサー行うこともあります。

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