プリプロダクション映像ハック

絵がかけなくても大丈夫!絵を描けずに絵コンテを作れる4つの方法

絵コンテ(Storyboard)は映像撮影には欠かせないプリプロダクションツールの一つです。

脚本だけでもストーリーの内容は伝わりますが、ショットやアングルといったカメラの動きや画面に現れる演出などを表現するには限界があるものです。絵コンテはビジュアル化にすることで脚本の苦手な部分を補い、ストーリーを簡単に把握できるメリットがあります。

1933年にウォルト・ディズニー・スタジオが制作した三匹の子ぶたが物語のエンディングまでしっかり描かれた絵コンテと言われています。現在は少し形が変わりつつもプリプロダクションのツールとして現在でも多くの映画やコマーシャルに使われています。

絵コンテの歴史や種類については「撮影前に必要な絵コンテ(Storyboard)ってどんなもの?その歴史や種類を見てみよう!」の記事で詳しく書いてありますが、映画のような大規模なプロダクションだと絵コンテを担当する「ストーリーボードアーティスト」という役職があり、監督がイメージする映像を元に絵コンテを作成しています。

イラストを描けるのであれば監督自ら絵コンテを作ることもできますが、それを不得意とする方も多いと思います。今回はそんな絵かきが得意ではないけれど絵コンテを作りたい!という方に代用できるいくつかの方法を紹介したいと思います。

1. 棒人間と雪だるまを使う

ディーテールのあるイラストを絵コンテにすることは理想ですが、短時間で仕上げて少人数のクルーで認識できるもので良いのであれば棒人間や雪だるまのようなイラストにすることをオススメします。

こちらの絵コンテは短編映画に使用したものです。棒人間は出てきていませんが、雪だるまのようなイラストでキャラクターの体と頭を表現したものになっており、非常にシンプルになっているのがわかると思います。

被写体やカメラの動きは矢印で表現し、登場人物に特定の視線や表情がある場合は目や口などを付け加えています。フレームに表現しきれない部分に関してはその横にある備考欄に追加できるので、必要な情報を書き込むと良いでしょう。

短時間で完成できる絵コンテではありますが、シンプルである分監督のイメージを完全に把握できません。そのためわからない部分は監督にすぐ質問できるような小規模なプロダクションに適したものだと言えます。

大規模なプロダクションであったり、クライアントに見せる必要があるコマーシャル案件の場合だと演出に誤解を招く可能性もあるため、この方法以外を使用することをオススメします。

2. 写真を撮影する

スマートフォンや一眼レフなどを使用してイメージしている映像を写真として収めます。こちらの方法は実際のロケーションで撮影することでより完成に近いもの出来上がるメリットはあります。

ロケーション・ハンティングのついでに行えるので便利ではあるものの、キャラクターとなる被写体が必要になります。クルーに協力して貰えれば問題はありませんが、一人で絵コンテを作る場合だと少し大変かもしれません。

また写真撮影する場合、アスペクト比が3:2または4:3になっていると思うので映像のフレームとマッチするように16:9の設定で撮ることをオススメします。アスペクト比の設定が用意されていない場合はPhotoshopなどでアスペクト比を調整してみると良いでしょう。

3. ストックフォトを使用する

棒人間や写真撮影する時間がない・・という方はストックフォトを使用するというのもおすすめです。検索画面から「笑顔のカップル」など絵コンテにマッチしそうなキーワードを入力し、プレビュー画像を入手します。

ストックフォトは購入前提なので、プレビュー画像にはウォーターマーク(透かし)が入っていますが、プロダクション内またはクライアントの確認用で使用するだけであれば問題ないでしょう。

透かし無しが必須という方は購入するか、完全無料で使用できるUnsplashなどのサイトを使用するのも良いかもしれません。

今回紹介した3つの方法の中では一番ベストですが、膨大なストックフォトからイメージする写真を見つけるのは少し大変だったりします。また写真を撮る時と同じように、アスペクト比が16:9になっていないので、1280x720pxのカンパスをPhotoshopなどで作って調整することをオススメします。

4. 絵コンテアプリを使用する

パソコンで使用できるShotProやスマートフォンのAR機能を使用したBlocker by AfterNowといった絵コンテアプリがあります。多くの場合3DCGのキャラクター、背景、小道具を使用して自由自在に絵コンテを作成することができます。

こちらも便利ではあるものの、アプリの多くは有料で日本語化されていなかったり、操作になれるまで時間がかかったりする場合があります。また3DCGを使用している事もあって、表情がわかりにくかったり、リアリティーが無かったりするので好き嫌いが分かれるかもしれません。

 

絵コンテは映像プロダクションの一つの特技にもなっているので、絵コンテで挫折しそうな方もいるかも知れませんが、イラストを描けずとも今回紹介した方法を活かすことで最終イメージに近い絵コンテを作ることができると思います。

撮影の際には欠かせないドキュメントになるので、しっかりと作成して撮影に挑むようにしてくださいね!

(MIKIO)

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こちらの記事はクリエイティブ・コモンズ 4.0 CC-BYライセンスの元公開されています。詳細

MIKIO

小学生から映像制作に興味を持ち、15歳の頃に部活のメンバーと自主映画を制作。後にフィリピン、セブ島に移って現地や海外の企業向けにTVCM、VPといったコマーシャル制作を提供。主に撮影や編集を得意としているほか、ディレクターやプロデューサーなども出来ます。

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