イラストが必要な時はオススメ!商用可能なベクターや写真を入手できる、Freepik(フリーピック)
コマーシャルにモーショングラフィックスを取れ入れる事がここ最近増えており、動きのある演出と可愛らしいイラストは映像の質がぐっと上がるだけではなく、特徴的な作品になります。
撮影、編集、アニメーション、イラストレーションの制作を全て完結できるとベストではありますが、プロジェクトによっては予算や時間が足りなかったり、撮影や編集、After Effectsは操作できるけれどイラストは描けないという方もいると思います。
その場合はストックフォトのようにロイヤリティーフリー(著作権フリー)のイラストを提供しているウェブサービスが多く存在してあり、プロジェクトごとに必要なイラストを入手する事が出来ます。
しかし、一般的なサービスを利用するとイラスト1枚あたりUSD 15-50ドル(約1,650-5,520円)のコストがかかる為、複数のイラストを使用したい!という方は悩むところです。
可能であればコストを下げつつ、高品質なベクターイラストレーションを入手したいと考えている場合はFreepik(フリーピック)というサイトを利用してみる事をオススメします。
基本利用は無料
Freepikは2010年に設立されたウェブサイトで、編集可能なベクターイラストレーションの他にストックフォトやPhotoshopでデザインされたファイルを入手する事が出来ます。
素材のダウンロードやプロジェクトへの使用は無料で行えるものの、使用したプロジェクトに必ず「designed by freepik.com」のクレジットが必要になります。
商用も無料だが、クレジットを外す場合はプレミアムへ
商用に関しても同じ様にクレジットを加えることで使用可能ですが、クレジットを取り除きたい場合はプレミアムアカウントにアップグレードが必要です。
プレミアムアカウントはサブスクリプション型になっており、1年間まとめ払いのEUR 89.99(約11,209円)または月払いのEUR 9.99(約1,244円)の2種類から選択可能です。その時の予算や使用頻度を確認しながら選ぶと良いでしょう。
プレミアムアカウントはクレジット不要になる他、Freepik内にある「Premium」と書かれたベクターやストックフォト、PSDファイルにアクセスが可能になるだけではなく、一日100ファイルまでダウンロード可能になります。
ちなみに無料版は1日10ファイル(ユーザー登録していない場合は3ファイル)までの制限になっているので、複数のイラストなどを使用したい場合は便利です。
商用の制限
Freepikで提供されているコンテンツはポスターや名刺といった印刷物または映像、モバイルアプリなどのメディア類の商用利用が可能であるもの、いくつかの制限があるので使用する前に確認しておく事をオススメします。
デザインの単一コンテンツについて
Freepikではダウンロードしたデザインに色やテキストを変更するだけの単一コンテンツの使用を許諾していますが、一つのクライアントプロジェクトのみになります。
同じデザインを色やテキストだけを何回か変更して、複数のクライアントに提供、配布(またはポスターやTシャツなどの印刷物)する場合はFreepikは素材の単一コンテンツの使用を禁じています。この場合はガイドラインにあるようにイラストや画像のみを印刷物やメディアに使用する事は出来ず、必ず他のデザインと組み合わせる必要があります。
Freepikのイラストを複数組み合わせる場合でも単一コンテンツとして判断される場合があるため、テキストやパターンといったものや、Freepik以外のサイトやオリジナルのデザインを追加して、素材の一つとして馴染ませます。
映像に関しても同じで、Freepikの素材を実写のシーンやタイトル、テキストなどと組み合わせれば問題ありません。
こちらのガイドラインではYouTubeなどに個人用途または商用で使用する事は認められていますが、作者のクレジットを取り外す場合はプレミアム会員になる必要があります。
再配布の禁止
Freepikの素材で制作されたAdobe Illustrator、Photoshopなどのプロジェクトファイルはクライアントであれ再配布が禁じられています。自分でデザインしたプロジェクトをJPEGやPNG、MP4などで書き出したファイルであれば問題ありません。
またFreepikの素材を加工したプロジェクトファイルを他のサイトやサービスに自分の著作物として販売、配布も禁じられています。
ロゴファイルの使用
ややこしい部分ではありますが、Freepikで提供されているロゴデザインなどのファイルは企業や個人のロゴ、トレードマークとして使用する事が出来ません。
これは商標登録などを防ぐ処置によるものだと思いますが、映画やドラマに出てくる架空の企業や組織、または商品のモックアップで一時的に付けるロゴの様な目的であれば問題ないでしょう。
コンテンツの制限・著作権
Freepikの素材はアダルト系や抽象的、違法または不道徳なコンテンツへの使用を禁じています。また素材は自由に利用できるものの、素材そのものの著作権はFreepikとその制作者は放棄していないため、ロゴと同じ様にキャラクターやグラフィックなどの著作権は所有できません。
ガイドラインを要約すると?
Freepikが提供するガイドラインを翻訳し、簡単にまとめてみましたが、まだ良くわからないという方は簡単にまとめると以下になります。
無料版であれプレミアムアカウントであれ、Freepikにある素材は個人・商用で使用が可能であるが、無料版は「designed by Freepik」のクレジットが必須。プレミアムアカウントはこのクレジットを取り除くことが可能。
商用で利用する場合は素材をメインデザインとして使用できるものの、一つのクライアントのみ制限される。複数のクライアントやTシャツ、ポスターなどの印刷物になる場合はメインデザインではなく、素材の一つとして利用する必要がある。
自分で作成したプロジェクトをJPEG、PNG、MP4などに書き出してクライアントなどに納品することは可能だが、Freepikで入手したプロジェクトファイルをそのまま再配布、販売は行うことができない。
映像やモバイルアプリに関しても同様で、実写やテキストまたは他のデザインを組み合わせれば問題ない。Freepikで入手した素材はFreepikおよびその制作者が所有しているため、ロゴやキャラクターデザインとして使用する場合などは要注意。
著作権の部分に関しては少しややこしい感じではあるものの、比較的良心的でお手頃な価格で提供しているので、コマーシャル制作などにオススメなサービスだと思います。
YouTubeコンテンツや企業VPなどといったプロジェクトには大変役に立つと思うので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!
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(MIKIO)
Additional Photos: Freepik