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[Premiere Pro]エッセンシャルグラフィックスを活用してデザインのあるワイプを作成してみよう!

ニュースやバラエティ番組などでよく使われるワイプ(ピクチャー・イン・ピクチャー)のエフェクトはPremiere Proでもマスクなどを活用して作成可能ではあるものの、もう少しデザインの凝ったものにしてみたいと考えていませんか?

PhotoshopやIllustratorなどでワイプ枠を作成するのも一つの手ですが、エッセンシャルグラフィックスを使えばPremiere Pro単体で完成させることも可能です。今回の記事では前回、Premiere Proで作成したピクチャー・イン・ピクチャーをより見栄えの良いデザインにするため、エッセンシャルグラフィックスでデザインする方法を紹介していきます。

ワイプのデザイン

Premiere Proのエッセンシャルグラフィックスパネルを開き、ワイプ(ピクチャー・イン・ピクチャー)の枠をデザインしていきます。今回はシンプルでポップな雰囲気のあるものを作成してきましょう。

ツールから「長方形ツール」を選択し、プログラムモニターに長方形を追加します。サイズはお好みで問題ありませんが、筆者の場合は「横(W): 420」、「縦(H) : 300」の長方形を作成し、フレームの左下に配置しています。

このシェイプをワイプの枠線にするので、レイヤー名を「Outer」に変更し、「角丸の半径」を「10」にして角を丸くしたら、「塗り」の色を設定しましょう。

次にOuterの中に複数のシェイプを追加します。今回はランダムな感じにしたかったので、円形や多角形、長方形を周辺に配置し、塗りや境界線などをそれぞれ設定しています。

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追加したシェイプをそれぞれ「Outer-Shapes 1」のように名称変更し、「Outer」のシェイプレイヤーを右クリック複製して、レイヤーの一番上に配置します。

複製したシェイプは「Outer-Shape-Matte」に名称変更した後、「シェイプでマスク」にチェックを入れマスクを適用します。

Outer」のレイヤーをまた複製し、「Inner」へと名称変更した後は「Inner」の「スケール」を「85」にしましょう。

「Inner」を選択し、「シェイプでマスク」と「反転」にチェックを入れればワイプ枠のデザインが完了します。

実写のクリップと組み合わせる

作成したグラフィックのクリップの下に背景となるクリップとワイプ(ピクチャー・イン・ピクチャー)するクリップをシーケンスに配置し、グラフィッククリップの長さを合わせます。

ワイプするクリップを選択して、「モーション」の中にある「位置」と「スケール」を使ってワイプ枠の中に収まるように調整します。この際、枠の外にはみ出しても問題ありません。

次にワイプのクリップが選択されている状態で「不透明度」のマスクを使ってワイプの枠からはみ出ないようにマスクを作成します。今回は長方形マスクを使用していますが、枠の形に合わせて楕円形またはペンマスクを使うと良いでしょう。

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ここまでで完成したワイプ枠が下のようなもの。枠の色やサイズはエッセンシャルグラフィックスのパネルから全てカスタマイズできるので、シーンやプロジェクトに合わせて調整できるのが嬉しいところ。

カスタマイズの例

上のワイプ枠にライブ配信ぽさを出すために「LIVE」のテキストや、人物の名前、そして上部に吹き出しなどを加えた追加デザインのワイプ枠を作成してみました。

下のワイプ部分と吹き出しはシーケンス上では別のビデオレイヤーとなっていますが、全てエッセンシャルグラフィックスで作成しています。影の表現などは基本的にワイプの複製と塗りの変更のみなので、デザイン次第ではクリエイティブなものを作ることが出来ると思います。

ただ、クリップの組み合わせによってはワイプの情報が多かったり、デザインが複雑だと逆に分かりにくくなるかもしれないので、演出とクリップのバランスを見ながら調整すると良いです。

エッセンシャルグラフィックスの基本的な使い方やシェイプでマスクの機能について詳しく知りたい場合は「エッセンシャルグラフィックスを使ってグラフィックを作成してみよう!基本的な使い方とは?」と「エッセンシャルグラフィックスのマスクを使って特定の範囲を表示させたり、複雑なグラフィックを作成してみよう!」の記事でそれぞれ紹介しているので、気になる方は合わせてチェックしてみてください。

(MIKIO)

MIKIO

小学生から映像制作に興味を持ち、15歳の頃に部活のメンバーと自主映画を制作。後にフィリピン、セブ島に移って現地や海外の企業向けにTVCM、VPといったコマーシャル制作を提供。現在は帰国し、福岡で映像制作などをしています。主に撮影や編集を得意ですが、案件によってはディレクターやプロデューサー行うこともあります。

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