[Premiere Pro] イージングを利用して、より高度なキーフレームを使ってみよう!

実写映像をメインとして利用されるAdobe Premiere ProはAfter Effectsほどでは無いものの、キーフレームのツールが用意されているため、アニメーションを作ることが可能になっています。

キュリオシーンで以前紹介した記事ではPremiere Proにおけるキーフレームの追加や編集の方法について詳しく説明していますが、そちらで紹介したものは基本的に一定の速度、そして直線を描いているリニアアニメーションになっています。

今回はAfter Effectsでもお馴染みのエフェクト、イージングとベジェ曲線を使ってキーフレームをより高度なものにしていくチュートリアルを紹介します。

After EffectsとPremiere Proは同じソフトウェア会社が作っている製品ではあるものの、After Effectsはアニメーションや合成をメインにしているアプリなのに対し、Premiere Proは実写映像の編集を強化しているものになっているため、共通のツールやエフェクトがあっても操作やアウトプットが違うことがあります。

以前紹介した記事ではAfter Effectsのキーフレームはタイムラインで行えるのに対し、Premiere Proではエフェクトウィンドウから行う必要があるので、少し手間ではあるもののPremiere Pro単体で簡単なアニメーションが作ることが出来ます。

Adobe Premiere Proは世界で良く使われるノンリニア編集アプリ。その機能やツールの多さから主に実写の映像を編集するソフトウェアとして利用されることがほとんどだと思いますが、After Effectsなどで使われるキーフレームも搭載されていることから、テキストや素材をアニメーションとして動きをつけることができます。アニメーションやモーショングラフィックスに特化しているAfter Effectsと比べると機能は制限されるものの、決して作れない訳では無いので、シチュエーションやプロジェクトの規模によってはPremiere Proで完結する...
[Premiere Pro] キーフレームをいじって、簡単なアニメーションを作ってみよう! - Curioscene (キュリオシーン) - 映像制作、動画編集チュートリアルマガジンサイト

Premiere Proで作ったアニメーションがまだ少し不自然に感じると思いますが、これは速度が一定になっているリニアアニメーションになっているため。これを解消するにはAfter Effectsにもあるイージング(Easing)を使用することで解消できます。

イージングの追加

After Effectsにおけるイージングは「イージーイーズ」、「イージーイーズイン」、「イージーイーズアウト」の3種類が用意されており、主にイージーイーズを利用すると思いますが、Premiere Proでは「イージーイーズイン」、「イージーイーズアウト」に相当する「イーズイン」と「イーズアウト」が用意されています。

使用方法はイージングを行いたいキーフレームを選択して、右クリック「時間補間法」からイーズインまたはイーズアウトを選択すると適用できます。

After Effectsと違ってイージーイーズが無いので、アニメーションの最初のキーフレームに「イーズアウト」最後のキーフレームに「イーズイン」を選択することで、ゆっくり動き中間でピークを迎え、最後はゆっくり停止するという動きを作ることが出来ます。

また位置やスケールなどのプロパティにある三角アイコン(▶)をクリックすることで、グラフエディタが現れ、より高度な設定を行うことが出来るようになります。

回転やスケールについてはAfter Effectsでいう「値グラフ」も存在しており、こちらも調整できますが速度グラフも一緒に変わるので操作が少々難しく感じるかもしれません。

それぞれのキーフレームにイーズアウト、イーズインの設定を付け加えるのが面倒な方は、最初と最後のキーフレームを選択して「イーズイン」をクリックして、グラフエディタで動きを変えると一つ手間が省けるのでオススメです。

グラフエディタの概要についてはAfer Effectsの操作方法とは違うものの、グラフの描き方など基本的な部分は同じになっているので、過去の記事を一度目を通しておくと良いでしょう。

Adobe After Effectでキーフレームを使用したアニメーションを作った後は、キーフレームにイージング(Easing)を掛けることで、一定の速度に動いていたオブジェクトの緩急を付け加えることが出来ると、以前の記事に紹介しました。しかしそれだけに限らず、イージングは加速や減速のタイミングを調整したり、キーフレームを追加で行わなくともアニメーションにひと味加えることが出来る高度な設定も行うことが出来ます。そんなイージングに細かい設定を行うことが出来るツールが、グラフエディター(Graph Editor)というもの。グラフエデ...
[After Effects] グラフエディター(Graph Editor)を使用して、より高度なイージン... - Curioscene (キュリオシーン) - 映像制作、動画編集チュートリアルマガジンサイト

ベジェ曲線を使ったアニメーション

時間補間法のイージングの他に、直線ではなく曲線を使ったアニメーションを作りたい場合は空間補間法のベジェ曲線を使うことで、より自由な動きを作ることが出来ます。

まずはエフェクトウィンドウのキーフレームが追加されているプロパティを選択すると、プログラムウィンドウにモーションパスが表示されます。

After Effectsに比べると非常に小さいのでわかりにくいと思いますが、ベジェ方向ハンドルが用意されているので、ハンドルを動かすことで曲線を作り出すことが出来るようになります。

もしデフォルトで、ベジェ曲線に出来ない場合はエフェクトウィンドウのプロパティ内のキーフレームを選択して、右クリック「空間補間法」の「ベジェ」を選択すると良いでしょう。

ベジェ曲線の補足についても一度After Effectsの記事を読んでみると、より理解が出来ると思うのでこちらも一度目を通してみると良いでしょう。

以前、キュリオシーンではAdobe After Effectsのキーフレームを使ってシェイプを実際に動かしてみるチュートリアルを紹介しました。After Effectsで作るモーショングラフィックスなどのアニメーションは基本的にキーフレームを使う事が多いです。フレームずつ素材を作っていく従来の方法と違って、シェイプなどのオブジェクトが動く最初と最後のタイミングが揃っていれば、アニメーションを作ることが出来るということも説明しましたが、更にキーフレームを付け足したり、複数のプロパティのキーフレームを組み合わせることも出来ます...
[After Effects] キーフレームを使って色んな動きを付け足してみよう! - Curioscene (キュリオシーン) - 映像制作、動画編集チュートリアルマガジンサイト

よりリアリティーのあるアニメーションを作るには残像であるモーションブラーが欠かせないのですが、残念ながらPremiere Proにはそのエフェクトがデフォルトでは用意されていません。しかしモーションブラーのようなエフェクトは掛けることが出来ます。

今回はそちらについては紹介しませんが、次回はPremiere Proのみで作るモーショングラフィックスにチャレンジしてみたいと思うので、チェックしてみると良いでしょう!

また、After Effectsで作るモーショングラフィックスに興味がある場合は、キュリオシーンで過去に公開した記事を合わせて読んでおくこともオススメしますよ!

Adobe After Effectsを使用してモーショングラフィックスアニメーションを作ってみたいけれど、使い方が分からない!操作するメニューが多くて初心者には難しそう・・と思っていますか?筆者も最初はそう思いましたが、基本操作やテクニックさえ覚えておけば誰にでも作品を作ることが出来るようになります。もちろんクリエイティブなセンスや数多いテクニックを色々合わせて製作する必要性は出てきますが、まずは使ってみることが大事です。キュリオシーンではアニメーションにおける概念やアプリの使用方法などを紹介してきましたが、...
After Effects初心者でもモーショングラフィックスを作れる!オススメのチュートリ... - Curioscene (キュリオシーン) - 映像制作、動画編集チュートリアルマガジンサイト

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