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[Premiere Pro] LOG撮影されたクリップに基本補正LUTの追加とインストール方法を見てみよう

SonyのS-LogやCanon Log、DJIのD-Logなど各カメラメーカーが提供しているLOG撮影は通常の設定での撮影に比べてより広い色域やダイナミックレンジなどが記録されているため、色補正やカラーグレーディングの自由度が広がります。

LOGで撮影されたクリップは下のように灰色のような色褪せたフラットな感じの映像になり、白レベル、黒レベル、コントラストといった明るさや彩度を操作することで、撮影時の色に近づけることができるものの、手動で行うとかなり時間がかかってしまいます。

よりスムーズに色補正を行えるようにするには、「LOG撮影されたクリップを撮影時の見た目に戻す」役割を果たしてくれる、カメラメーカーのLUTをクリップに適用する必要があります。

LOG撮影されたクリップにあてるLUTとグレーディングでフィルタのように使用するLUTはツールとして同じものではあるものの、Adobe Premiere ProではLOG撮影用の基本補正LUTを「LUT」、グレーディング用のクリエイティブLUTは「Look」として区別されています。

基本補正のLUT

Adobe Premiere ProのシーケンスにLOG撮影されたクリップを追加し、Lumetriカラーを開きます。

クリップの色補正を行う前に、LOG撮影されたクリップに基本補正LUTをあてます。「基本補正」の中にある「LUT設定」のドロップダウンメニューをクリックすると、利用可能なLUTが一覧で表示されるので、こちらからLOG撮影に合ったLUTを選びます。

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一覧にあるLUTはAlexaやAmira、D-21などARRI製のデジタルシネマが多く、民生用、業務用で使われるSony、Canon、DJI、PanasonicなどのカメラメーカーのLUTは用意されていないので、手動で基本補正LUTをインストールする必要があります。

LUTのインストール

「基本補正」の項目にカメラメーカーが用意するLUTをインストールする方法は主に2種類あり、1つはドロップダウンメニューの「カスタム」または「参照」をクリックして読み込む方法です。

こちらは個別にLUTをインストールできるものの、まとめてLUTを追加できなかったり、別のプロジェクトで同じLUTを使用する際は再度インストールする必要があるので不便です。そこでおすすめしたいのが、2つ目の「Premiere Proにまとめてインストールする方法」です。

LUTをPremiere Proにまとめてインストールする方法

LUTを予めダウンロードしておき、Premiere Proは一度終了しておきましょう。今回筆者はSony A7SiiのS-Log2、S-Gamutで撮影したのでSonyのサイトからLUTを入手しました

WindowsとmacOSで最初の手順だけ違うので、OSに合わせて対象のフォルダを参照しましょう。

Windowsの場合

C:// Program Files / Adobe/ Adobe Premiere Pro XXXX」のフォルダを開きます。「XXXX」はインストールされているPremiere Proのバージョンとなります。

macOSの場合

アプリケーション」フォルダの中にある「Adobe Premiere Pro XXXX」のフォルダを開き、Premiere Proのアプリを右クリック「パッケージの内容を表示」をクリックし、中身を展開し、「Contents」フォルダを開きましょう。

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Windows、macOS共通

フォルダの中にある「Lumetri」を開き、その中にある「LUTs」のフォルダを参照します。

入手したLUTは「Technical」のフォルダに移し、必要に応じてパスワードなどを入力してフォルダの中に保存しましょう。

インストールが完了したら、Premiere Proを起動しましょう。

LUTの適用

Premiere Proを再起動後にLumetriカラーの基本補正の中にある「LUT設定」をクリックすると、先ほど追加したLUTが表示されているはずです。

クリップを選択し、LUTをあてれば適用が完了します。この後で明るさや再度などを調整する色補正を行うと良いでしょう。

下の画像は基本補正LUTをあてて、コントラストなどを調整を反映したもの。補正前のフラットなものから、だいぶ良い感じになりました。

今回はLOG撮影のクリップにあてるLUTのインストール方法を紹介しましたが、クリップの見た目をガラッと変えられるフィルターの役割を果たすクリエイティブLUT(Premiere ProではLook)のインストール方法も基本的に同じで、Lookの場合は「Lutemri/LUTs/Creative」のフォルダにインストールすれば「クリエイティブ」の「Look」のドロップダウンメニューに表示されるようになります。

(MIKIO)

MIKIO

小学生から映像制作に興味を持ち、15歳の頃に部活のメンバーと自主映画を制作。後にフィリピン、セブ島に移って現地や海外の企業向けにTVCM、VPといったコマーシャル制作を提供。現在は帰国し、福岡で映像制作などをしています。主に撮影や編集を得意ですが、案件によってはディレクターやプロデューサー行うこともあります。

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